ひろしま避難誘導アプリ 避難所へGo!
- 16.00 レビュー
- 3.5
- 開発者
- 広島市
- リリース
- 2020/03/19
スクリーンショット
災害が起きたとき、私は「どこへ逃げるか」を平常時に決めておくことが、避難の速さを大きく左右すると感じています。地図アプリで現在地を確認するだけでは、避難所と避難場所の違い、災害の種類に応じた行き先、周囲の状況までは判断しにくいからです。そこで実際に試したのが、広島市が開発した天気・防災分野のアプリ、ひろしま避難誘導アプリ 避難所へGo!です。
このアプリは、広島市と周辺市町が運用する公式アプリとして、避難所や避難場所を確認し、ARカメラや避難コンパスを使って避難行動を考えるためのものです。普段から天気を細かく見るアプリというより、いざというときに「候補となる避難先を知る」「そこへ向かう方向をつかむ」という流れに重点があります。
無料で使えるアプリなので、家族全員のスマートフォンに入れておく候補としては試しやすい製品です。一方で、これだけに頼れば安全が保証されるタイプではありません。私は、通常の地図アプリや自治体の防災情報と組み合わせ、平常時に使い方を確認しておくことで価値が出るアプリだと判断しました。
避難先を決める前に、このアプリで確認したいこと
最初の条件は「今いる場所」と「何から逃げるか」
避難を考えるとき、最初に必要なのは現在地だけではありません。大雨、土砂災害、洪水、地震など、危険の種類によって安全な場所や移動のタイミングが変わります。私はこのアプリを、災害が発生してから慌てて開く道具ではなく、自宅、職場、学校、よく行く施設の周辺で避難先を確認するための準備道具として見るのが適切だと思います。
画面上で避難所や避難場所を見つけたら、そこで確認を終えないことが大切です。自宅からその場所までの道に川、崖、狭い路地、交通量の多い道路がないかを、実際の地図や現地の景色で確かめます。アプリが示す施設は目的地を考える助けになりますが、危険な道を安全な道に変えてくれるわけではありません。
特に家族で使う場合は、「第一候補が使えないときはどこへ行くか」まで話しておくと、アプリの情報が実際の行動につながります。私は自宅周辺の候補を見たあと、家族に施設名だけでなく、向かう方向と集合方法も伝えるようにしました。通信が不安定になった場合に備え、画面を見せるだけでなく、紙の地図や住所のメモを残しておくと安心です。
施設名だけでなく、避難先の意味を区別する
「避難所」と「避難場所」は、日常会話では似た言葉に聞こえます。しかし、避難先を選ぶ場面では、表示された施設を同じものとして扱わないほうがよいでしょう。私はアプリで候補を見つけたら、施設名を覚えるだけでなく、そこがどのような避難先として表示されているのかを確認する使い方を勧めます。
ここで重要なのは、アプリの一覧を見て「一番近い場所へ行けばよい」と即断しないことです。災害の種類、発生した場所、避難の段階によって、近さよりも安全な経路や施設の役割が優先される場合があります。近い場所と、今の状況で適した場所は同じとは限りません。
この確認は、土地勘のない家族や来訪者にも役立ちます。広島市と周辺市町を移動する人は、普段いる地域の自治体情報に慣れていないことがあります。公式アプリで避難先を一緒に確認しておけば、災害時に地名だけを頼りに探すより、会話をそろえやすくなります。
ARカメラは「方向を考える」ために使う
このアプリの特徴の一つがARカメラ機能です。私はこの機能を、画面に表示された方向をそのまま信じて歩くナビゲーションというより、周囲を見ながら避難先の方向を把握する補助機能として考えています。
初めて使う人は、カメラを向ければ目的地まで完全に案内されると期待するかもしれません。しかし、災害時の道路は普段と同じとは限りません。倒木、冠水、通行止め、人の流れなどがあれば、表示方向へ直進できないこともあります。AR表示を見たあと、実際の道路状況と照らし合わせて進路を選ぶことが必要です。
平常時に自宅の外で試すなら、画面だけを見続けない練習をしておくとよいでしょう。スマートフォンを持つ人、周囲を確認する人、子どもや高齢者を支える人に役割を分ければ、避難時の視線が端末に集中するのを避けられます。これは単独行動よりも、家族や近隣の人と動くときに特に重要な使い方です。
避難コンパスで「向かう方角」を共有する
もう一つの中心的な機能が避難コンパスです。私はこれを、複雑な道順を覚える代わりに、まず目的地の方向を共有する道具として便利に感じました。例えば、家族が別々の場所にいるとき、「駅の近く」だけでは認識がずれることがありますが、避難先の名前と向かう方向を合わせて伝えれば、話が具体的になります。
ただし、コンパスの向きだけで歩くのは危険です。方角が分かっても、建物や道路を越えて直線的に移動できるわけではありません。私は、コンパスで方向を確認し、通常の地図で道路を確認し、最後に自分の目で通行できるかを見る三段階が現実的だと思います。
スマートフォンを持っている人が避難コンパスを操作し、別の人が周囲の危険や同行者を確認する流れにすると、役割分担がしやすくなります。小さな子どもがいる家庭では、端末を操作する人を固定しておくと、全員がそれぞれ画面を見て混乱する状況を減らせます。
実際の利用手順を、災害前に一度つなげておく
私がすすめる準備は、次のような短い流れです。
- 自宅や職場など、日常的に滞在する場所を決める。
- アプリで周辺の避難所と避難場所を確認する。
- 候補を複数見比べ、通常の地図で経路を確認する。
- ARカメラと避難コンパスを平常時に触り、表示の見方を覚える。
- 家族に施設名、向かう方向、会えない場合の連絡方法を共有する。
この手順のポイントは、アプリを開いて終わりにしないことです。入力にあたるのは現在地や確認したい地域、途中の判断は避難先の候補と経路の選択、結果は家族が同じ目的地を理解して動ける状態です。アプリ単体の操作より、情報を人へ引き渡すところまで含めて準備するほうが、実際の避難に役立ちます。
家族や地域への引き渡しで起きる小さな摩擦
防災アプリは、使う人が一人だけだと効果が限定されます。私が気になったのは、スマートフォンを持っていない人、電池残量が少ない人、画面操作が苦手な人へ、どう情報を渡すかという点です。アプリを入れた本人が先に移動してしまうと、残った人は避難先を知らないままになる可能性があります。
そのため、家族の中で一人だけが詳しくなるのではなく、施設名と大まかな方向を口頭で共有しておくのが現実的です。必要なら、アプリで確認した場所を紙に書いておきます。画面を見せるだけでは、通信や端末の問題が起きた瞬間に情報が途切れるためです。
近所の人と避難する場合も、アプリの画面を全員が同じように解釈できるとは限りません。私は「この矢印の先へ行く」だけでなく、「この施設を候補にするが、道路が危険なら別の場所へ切り替える」と伝えるほうが安全だと思います。アプリは判断をそろえる材料であり、現場の判断を不要にするものではありません。
日常のシナリオで試すと、弱点が見えやすい
例えば、夕方に自宅で大雨の情報を知り、家族の一人が外出中だとします。まず自宅周辺の避難先をアプリで確認し、次に外出中の家族へ施設名と方向を伝えます。その人は現在地から同じ場所へ向かえるか、途中の道路が安全かを通常の地図で確認します。自宅にいる人はARカメラや避難コンパスで方向を確認しつつ、周囲の状況を見て移動のタイミングを決めます。
この場面で役立つのは、全員が同じアプリ画面を見ることではありません。誰が避難先を選び、誰が経路を確認し、誰が同行者を見守るかを事前に決められる点です。反対に、家族が別々の候補を選んだり、アプリの表示だけで通行可能だと思い込んだりすると、情報共有がかえって遅くなります。
また、旅行や通勤で広島市と周辺市町を移動する人にも、出発前の確認という使い方があります。目的地周辺の避難先を一度見ておけば、土地勘がない場所で警報を受けたときに、検索から始めずに済みます。ただし、訪問先の最新の状況は現地の防災情報でも確認してください。
通常の地図アプリや天気アプリとの違い
一般的な地図アプリは、道路、施設、徒歩経路を調べるのが得意です。天気アプリは雨や警報などの変化を追うのに向いています。それに対して、このアプリは広島市と周辺市町の避難先を確認し、ARカメラや避難コンパスを使って避難行動へつなげることに焦点があります。
私は、三つのアプリを競わせるより、役割を分けるのがよいと感じました。天気アプリで状況を知り、避難所へGo!で候補と方向を確認し、通常の地図アプリで道路を詳しく見るという組み合わせです。特に経路の細かな選択や周辺店舗、交通情報まで一つの画面で見たい人には、通常の地図アプリのほうが使いやすい場面があります。
一方で、地図アプリだけでは、避難先を探す視点が目的地検索に埋もれやすいことがあります。防災用の情報として候補を見直したい人には、専用アプリのほうが考えを始めやすいでしょう。私は、普段から地図を使い慣れている人にも、避難先の確認専用として追加する意味はあると思います。
現場で流れが途切れるところ
最も大きな注意点は、アプリの表示が現地の安全を保証しないことです。災害時には、道路状況、施設の受け入れ状況、避難の呼びかけなど、画面以外の情報も判断材料になります。アプリを開けたからといって、危険が迫る中で遠くへ移動するのが正解とは限りません。
ARカメラや避難コンパスも、端末の状態や周囲の環境に左右されます。私は、災害が起きてから初めて操作することは避けたいです。平常時に使い方を確認していなければ、表示の意味が分からず、歩きながら設定や画面を探すことになります。
さらに、スマートフォンの電池、通信、画面の見やすさといった現実的な問題もあります。これらはアプリの機能だけでは解決できません。モバイルバッテリー、紙の連絡先、家族との集合ルールなどを別に用意しておく必要があります。このアプリは防災準備の中心にはなれても、準備そのものの代わりにはなりません。
最新の防災情報を一つのアプリだけで完結させたい人や、全国どこでも同じ操作で使えるサービスを求める人には、別の全国向け防災サービスや自治体の情報源を併用したほうが向いています。広島市と周辺市町で生活する人ほど、このアプリの地域性を活かしやすいでしょう。
対応環境と評価から見た選び方
このアプリは無料で、三歳以上を対象としています。Androidでは六以上の端末に対応し、現在のバージョンは一・〇・三一です。私は、古い端末を使っている家族に導入する場合、インストール後に実際の画面が問題なく動くか、ARカメラや避難コンパスを平常時に確認しておくことをすすめます。
公開日は二〇二〇年三月十九日で、広島市が開発しています。利用規模は一万以上のインストールがあり、評価は平均三・五、評価数は四十一件、レビュー数は十六件です。数字だけで良し悪しを決めるより、防災アプリとして自分の地域と家族の使い方に合うかを優先したいところです。
評価が高いかどうかに関係なく、避難先を事前に確認する習慣がなければ、災害時の効果は小さくなります。逆に、普段から自宅と職場の候補を見て、家族へ共有しておけば、単純な機能でも十分に役立ちます。私はこのアプリを、毎日開くアプリではなく、必要なときに迷いを減らすために準備しておくアプリとして評価しています。
私がすすめる人、慎重に選びたい人
広島市や周辺市町に住んでいる人、家族の避難先をまだ決めていない人、地図上で避難所を探すことに不安がある人には、導入をすすめやすいです。特に、子どもや高齢者と一緒に避難する家庭では、ARカメラと避難コンパスを使いながら役割を決める準備ができます。
一方、全国を頻繁に移動する人、詳細な道路情報や交通状況を一つのアプリで見たい人、自治体の通知や防災情報を幅広くまとめたい人には、これだけでは足りません。通常の地図アプリ、天気アプリ、自治体の発信を組み合わせるほうが実用的です。地域外での利用を主目的にするなら、別の選択肢を先に検討したほうがよいでしょう。
私の結論は、避難先を知るだけでなく、家族が同じ方向へ動く準備をするための地域密着型アプリというものです。画面の案内を盲信せず、現地の状況と公式情報を合わせて使う必要はあります。それでも、平常時に候補を探し、ARカメラと避難コンパスを試し、家族へ引き渡すところまで行えば、いざというときの最初の迷いを減らせます。
無料で導入できるため、広島市と周辺市町で暮らす人は、まず自宅と職場の周辺を確認してみる価値があります。インストールして終わりにせず、避難先、代替候補、連絡方法、端末を使えない場合の手段まで一度つなげておくこと。それが、このアプリを実際の防災行動へ変える一番確かな使い方だと私は感じました。
ハイライト
- 現在地から避難所までの経路を地図で確認できる
- 広島市内の避難所情報を素早く検索できる
- 災害種別に応じた避難先を確認しやすい
- 日本語表示で操作が分かりやすい
- 通信環境が不安定な災害時にも備えて事前確認できる
制限
- 掲載情報が最新でない場合は自治体の公式発表も確認が必要
- GPSや地図機能の利用でバッテリーを消費しやすい
- 広島県外では利用できる避難所情報が限られる
- 通信障害時は地図や経路検索が正常に動かない可能性がある
- スマートフォンの位置情報設定を許可する必要がある
よくある質問
「ひろしま避難誘導アプリ 避難所へGo!」はどのようなアプリですか?
「ひろしま避難誘導アプリ 避難所へGo!」は、広島県内で地震や大雨、土砂災害などの災害が発生した際に、避難に役立つ情報を確認できる防災アプリです。現在地周辺の避難所や避難場所を探したり、開設状況などを確認したりできます。いざという時に備え、平常時から自宅や職場付近の施設を確認しておくと安心です。
現在地から避難所までのルートを確認できますか?
本アプリでは、現在地を基準に避難所や避難場所を探し、目的地までの移動に役立つ情報を確認できます。スマートフォンの位置情報を有効にすると、周辺施設を見つけやすくなります。ただし、災害時は道路の冠水、土砂崩れ、通行止めなどで実際の状況が変わる可能性があるため、表示されたルートだけを過信せず、周囲の安全を確認して行動してください。
避難所の開設状況や利用できる施設を確認できますか?
災害時には、避難所の開設状況や避難に関する情報を確認するための手段として利用できます。ただし、すべての施設情報が常に同じ状態で表示されるとは限らず、自治体からの更新状況や通信環境によって反映に時間がかかる場合もあります。避難する前には、アプリだけでなく自治体の公式発表や防災情報もあわせて確認することをおすすめします。
インターネット接続がない場所でも利用できますか?
災害発生時に通信回線が混雑したり、停電や基地局の障害が起きたりすると、地図や最新の避難情報を正常に取得できない可能性があります。そのため、アプリをインストールしただけで完全にオフライン利用できるとは考えないほうがよいでしょう。平常時に避難先や防災情報を確認し、必要に応じて紙の地図や自治体の防災資料も準備しておくと安心です。
ダウンロードする前に確認しておきたい注意点はありますか?
利用にはスマートフォンの位置情報、通信機能、通知設定などが関係する場合があります。位置情報を使用すると、バッテリー消費が増える可能性もあります。また、アプリに表示される情報は重要な判断材料ですが、災害時の安全を保証するものではありません。危険を感じた場合は、ルート検索を待たず、周囲の状況に応じて早めに安全な場所へ避難し、自治体や消防などの指示に従ってください。







